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魂の落書き 〜おでんまちのひ 店主の日記〜

魂の落書き 〜おでんまちのひ 店主の日記〜

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オフの日のすごし方

月曜、オフの日の朝は身体がぐったりしていて、思うように動かない。焼き魚と納豆、みそ汁だけの朝食を取るのに、たっぷり1時間半かかる。食欲がないのではない。疲れすぎて、箸を持つ手が動かないのだ。

飲食の仕事は、スポーツの試合みたいにはげしく動く。それを二つかけもちしているのだから、いってみれば毎日ダブルヘッダーをこなしているようなものだ。しかも、ぼくの場合、週の半分以上が明らかな睡眠不足だ。全身に蓄積される疲労はハンパじゃない。

とくに先週は、前の日(日曜)が商店街の祭りだったから、いつもの何倍も身体は疲れていた。夕方5時からの通常の営業に加えて、昼の12時から夕方5時すぎまで、露店でおでんと生ビールを出したのだ。朝の仕事と合わせて、その日の労働時間は18時間におよんだ。通勤時間も合わせると、20時間以上、仕事に費やしたことになる。

朝食を終え、部屋で読書とうたた寝をくり返す。そうしているうちに、少しずつ意識がめざめていく。そして、せっかくのオフをこのまま部屋でゴロゴロしているわけにはいかない、と思いはじめる。身体はまだ完全に回復していないのに、気持ちがそわそわしてくるのだ。

で、夕方、海にいく。

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2時間の波乗りは、バスケットの試合を1試合こなすのと同じだ、と聞いたことがある。それがたしかなデータに基づいたものかはわからないが、体感的にもそれくらいだと思う。

1週間、ダブルヘッダーをこなした疲れきった身体で、バスケットの試合にのぞむ。身体はさらにくたくたになるだろう。それでも、ぼくにとってオフの日の波乗りは、仕事と同じくらいたいせつなものだ。

2時間、めいいっぱい波乗りをし、家路につく。

夕方の空気が乾いていて、かすかに秋の気配がした。


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今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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キング・オブ・大衆酒場「いせや総本店」にいってきた

お盆の間、店が休みなので、朝の仕事が終わった後、電車に乗って吉祥寺へ出かけた。

めざすは居酒屋界のモンスター「いせや総本店」だ。吉祥寺にある焼き鳥屋の老舗で、創業は何と1928年(焼き鳥屋としての営業開始は1958年)だという。

いせやの存在は、以前読んだ「吉田類の酒場放浪記」で知った。(参照→)みっちーの本棚「吉田類の酒場放浪記」

ついでに動画も紹介。




将来、自分の店を持とうというのだから、一度はいってみたいとずっと思っていた。で、じつは5月の連休のときに一度おとずれたのだ。だが時刻が夕方5時頃で、また休日ということもあって、店の外には大行列ができていた。もくもくとたちこめる炭火の煙や、店内からもれる活気もともなって、ものすごい迫力だった。並ぶかどうか迷ったあげく、中に入れるのは相当後だと思い、その日は泣く泣くやめておいたのだ。

※ちなみに、ちょうどそのとき入院中の店長から電話があり、仕事についていろいろと指示をされた後、N(息子)を助けてやってくれ、といわれた。まあ、それはべつの話だが。

それから3カ月後、ついにあこがれの「いせや」にいってきた。

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残念ながら、店は創業当初のものではなく、2008年に改築されているのだが、それでもできるかぎり旧店舗の建物を再現してある。じゅうぶんに昭和の雰囲気を味わえる店がまえだ。

午後の2時。さすがにこの時間では行列こそできていなかったが、1階の店内はほぼ満席だった。ネームバリューもあるとはいえ、ものすごい客の入りだ。

  いらっしゃい、1名様? カウンターの空いた席にどうぞ……

あまり愛想がいいとはいえない案内でカウンターの席へと座ると、まずは瓶ビール(サッポロの大瓶)を頼んだ。それと枝豆と、ミックス焼き鳥(4本=320円)をタレで。

焼き鳥はうまかった。ただ正直、激ウマ! とまではいかなかった。だけど雰囲気などはじゅうぶんに楽しめた。大瓶1本では物足りなかったので、焼酎のロックと焼きトウモロコシをもらった。

飲み、そして食べている間、食い入るように店員の動きを見る。どの人が店のリーダーで、どの人が店のエースで、どの人が縁の下の力持ちかを見極め、自分の仕事に生かしていく。今は縁の下の力持ちに徹しているから、そういう役割を担っている人の動きを観察し、盗めるものは盗んでいく。

ほろ酔いで店を出て、井の頭公園に向かう。ベンチに腰かけ、最近、少し悩むところがある朝の仕事について思いをはせた。

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夕方前、明日の仕事のことを考え、早めに家路についた。

お盆の間の、ある1日の話。


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ある休日のすごし方

仕事が休みの月曜日、ホワイトホース(愛用のチャリ=「シボレーの自転車」「シボレーの自転車②」)に乗って、近所のスターバックスにいった。

以前は、スターバックスみたいな大資本の店にはいかない、個人がやってる店にしかいかない、というひねくれたこだわりがあったのだが、近頃はすっかりそんなこだわりを捨てている。そういうちっぽけなこだわりは人間を不自由にするし、見える世界も狭くするから。だいたい、かよいたくなるような個人経営の喫茶店がめっきり減ったし。

スターバックスには、たいていテラスの席がある。そこがまたいい。

テラスの席を陣取り、持ってきた本を広げる。
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ジョン・キム著「時間に支配されない人生」 なかなか本質をついたいい本だ。
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もう一冊、相場英雄著「震える牛」 序盤をすぎ、だんだんおもしろくなってきた!
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最近は同時に数冊の本を読むようになった。並列読書というのだそうだ。現在この2冊のほかに、乃南アサ「いつか陽のあたる場所で」、ジェフリー・アーチャー「時のみぞ知る〈上〉」、下田大気「タクシーほど気楽な商売はない」、見城徹・藤田晋「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」、井上裕之「『学び』を『お金』に変える技術」、木沢武男「料理人と仕事」などを読んでいる。


2005年から愛用しているモレスキンのメモ帳。じつに19冊目。もうじきこの1冊も終わるから、次はいよいよ20冊目だ~
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自転車で出かけるときに愛用しているグレゴリーのヒップバッグ。
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ちなみにコーヒーはブラックしか飲まない。銘柄は……、忘れた。 いいんだ、ブラックなら何だって。
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本を並列で読み、ときどき閉じて眼前の風景を見つめる。言葉が心をかすめたら、メモに書き残す。

風が気持ちいい。

まだ身体は前の週の疲れを残しているけど、こうしてぼんやりと1日をすごせば、きっと明日には回復するだろう。

1時間半ほどして、店を辞した。

ホワイトホースに乗って、近くを走りまわる。

おだやかな休日。

今週もまたがんばれる。
 
 

銀座の画廊へ ~または有楽町のおでん屋

店が休みの月曜、銀座の養清堂画廊へいった。
店の常連さんの1人に著名な銅版画家がいて、その人の鉛筆画・銅版画展がその画廊でおこなわれているのだ。
ボルドーの赤ワインを手みやげにおとずれると、画家のTさんは満面の笑みで迎えてくれた。

「おう、よくきたなあ」
「はい。ちょっと道に迷っちゃいました」

初日ということもあり、画廊はお客さんでいっぱいだった。半分が画家仲間、半分がTさんの飲み仲間だという。
30点以上にのぼる絵が壁に展示されていた。どの絵にもぼくの月給を超える額が記載されている。店ではいつも陽気にふるまっているTさんだが、その仕事ぶりは、やはりプロのそれだ。

ワインを片手にゆっくりと絵を見てまわり、Tさんにあいさつした。

「じゃあ、帰ります」
「おう、相手できなくてごめんなあ」
「いえいえ。大盛況ですね」

手伝いにきていたTさんの奥さんにもあいさつし、画廊を辞した。

外に出ると、銀座は夜に染まっていた。

ワイン一杯分のほろ酔いで、銀座の街を歩く。かつての華やかさはうしなわれたとはいえ、やっぱり銀座は銀座だ。人の数もネオンの数も、地元千葉の比じゃない。

四丁目の教文館で本を買う。銀座、白金、恵比寿にあるフレンチレストラン「シェ・トモ」のオーナーシェフ市川知志氏の自伝「フレンチの侍」。

翌日はまた朝早くから仕事なのだが、せっかく銀座まで出てきたのだからと、飲み屋をさがす。もちろん、飲むのは銀座ではなく、ちょっと離れた有楽町のガード下。

以前いった「登運とん」はいっぱいだったので、べつの店をさがす。すると、いまや観光地と化した「焼き鳥ストリート」のはずれに「おでん」の赤ちょうちんが。

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「妙」というカウンターだけの小さなおでん屋。そこに入り、瓶ビールとおでんをいただく。

おそらく妙さんというであろうおばあちゃん(まではいってないかな?)にいろいろと話を聴いた。なんでも、この地に店を出して37年になるという。37年! すげえ。おでん屋をやりたいぼくにとって、大先輩じゃんか!!

おでんもまあまあうまくて、大満足で店を出た。

夜の8時。有楽町の飲み屋街は活気にあふれていた。

いい休日になった。今週もまた、ギアをトップに上げて仕事ができそうだ。





 
 

合羽橋道具街を歩く

休日に東京まで出向き、合羽橋道具街を歩いた。

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合羽橋道具街とは、台東区西浅草にある、食器具・包材・調理器具・食品サンプル・食材・調理衣装などを一括に扱う道具専門の問屋街だ。菊屋橋交差点から言問通りまで南北にわたって170店以上の専門店が並んでいる。飲食関係の道具はすべてそろうといわれ、おとずれる客のほとんどが飲食店関係の人たちだ。

昨年末、自分の包丁を買いに、この道具街をおとずれた。結局ここで買わずに、自宅近くの刃物専門店で買ったのだが(参照→2012.12.2「料理人の魂、包丁を買った」)、問屋街ならではの豊富な品ぞろえに感動したのをおぼえている。

で、またきてしまったのだが、あいかわらずの雰囲気にぼくの心は満たされた。料理道具や和洋食器を手にとっては自分が料理するときのことを想像しながら歩くのは、とても楽しい時間だった。

最近は店でも厨房に入るようになった。今まではカウンターに立って接客をしていたのだが、そのポジションには店長が入り、ぼくは店長の息子のNさんとともに一品料理をつくっている。

つくっている、といっても、一品料理のメインはあくまで跡取りのNさんで、ぼくがやるのはサラダや珍味、刺身など、すぐに出せるものだけだ。それをしながら洗い物もやり、場合によってはドリンクをつくったりおでん前に立ったりフロアに出たりもする。ようは便利屋だ。

それでも、料理をやらせてもらえるようになったのは、ぼくにとっては大きな前進だった。英才教育されているNさんの傍らでこそこそとメモを取り、自宅で練習した成果が出たのだと思う。見よう見まねの料理だから、こんなんじゃ駄目だ、とつくり直しを命じられることも多いけど、出せる料理が日に日に増えているのが実感できている。はじめはおしんこと塩辛くらいしかできなかったのが、今では刺身を引いて盛りつけまでしているのだから、自分の中では格段の進歩だ。

先日も、めったにぼくをほめない店長が、小肌のすじめの盛りつけを、きれいだといってくれた。自分でも、包丁の全体を使って丁寧に切ろうと意識し、また、つまの大根の盛り方や大葉ののせ方にも気を使った一皿だったので、その料理をほめてもらえたのはすごくうれしかった。

店長にほめられるだけでなく、自分がつくった料理をお客さんがぺろりとたいらげるのを見届けると、これが料理人の喜びかと心がわきたった。そうだ、自分はプロの料理人の第一歩を踏み出したのだと、身がひきしまる思いだ。



この日、ぼくが合羽橋をおとずれたのは、包丁ケースを買うためだった。先日、店長から包丁セットをいだたき、自分のものと合わせて包丁の数が5本になったので、整理するために、また持ち運びするときのために、包丁専用のアタッシュケースが必要になったのだ。

ちなみにいただいた包丁はこんな感じ。

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Nさんにも同じものをあげたそうで、だとすれば店長の期待に応えるためよりいっそう努力しなければ……

しかし、結局この日は、気にいった包丁ケースがなかった。わるくないかなと思うものは2、3あったが、これだ、というものには出逢わなかった。

道具街をあとにし、上野まで歩く。アメ横のカードしたの大衆酒場で一杯やる。

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生ビール(ホントは断然瓶ビール派なのだが、置いてないといわれた)を2杯と、マグロの刺身ともつ煮こみ、焼き物はかしらを塩で。

もつ煮こみはいまいちだったが、焼き物は弾力があってうまかった。塩のかげんもすばらしい。マグロの刺身の盛り方がきれいで、これはぜひ自分がやるときも取り入れようと思った。

30分ほどで店をあとにした。空が明るいうちに入ったのだが、店を出ると街は夜の入り口をすぎていた。

明日からまた仕事だ。やるぞ、と気合いを入れつつ家路につく。

いい休日になった。
 
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