先週の日曜から火曜、仕事が休みだった。そう、3連休だ。
で、前からその連休はどこかへいこうと計画を立てていた。→2/16「旅行の計画」
さて、その行き先だが、あそこにしようか、あっちにしようかと、あれこれ考えた結果、宮城県の気仙沼、伊勢志摩、広島の三つが最終候補地となった。
さあ、どこにする?
どこにいくにしても、自由気ままな旅なのだから、楽しくなるのはまちがいなかった。まあ、どこでもいいや、と気楽にかまえていた……
……ら、
いつのまにか連休の前日になっていた。
ヤベエ、行き先 決めねえと……
あせり出したら、何だかめんどうになってきた。どこにいくにしても、列車の時刻だとか運賃だとかを調べなくてはならないし、宿だって決めなきゃならない。そういうのを手配する手間も旅の楽しみの一つではあるが、何となく今回はおっくうだった。
試しに自宅の最寄り駅から、気仙沼までの一番早い列車の時刻を調べてみた。
5:41発の列車に乗って東京に出て、6:56発の新幹線「はやて13号」で仙台へ。そこからJRの快速に乗りかえ、10:53に気仙沼に到着する。
運賃は12,000円。
けっこうするなあ……というのが実感だった。
片道12,000円×2で24,000円。それに宿代や食費などを足すと、軽く30,000円は超える。気仙沼でこの料金だ。伊勢志摩や広島はもっとかかるだろう。
だったら鈍行でいくか。
それでも運賃は8,880円かかる。しかも到着時間が夕方5時25分だ。
何だか急に弱気になった。旅費の件もそうだが、遠方への旅となると、2泊はしないとのんびりできない。かといって、3連休のすべてを旅行に費やすのも、ちょっとなあ…… 次の日、仕事だし……
結局いつものように山にするか。奥多摩に、避難小屋泊まりの一泊二日の山行。
いや、待てよ……
そうだ!
チャリだっ!
チャリンコで旅しよう!
ぼくは安い街乗りのサイクリング車(ぱっと見マウンテンバイクっぽいが、よく見るとちがう、ってやつ)を持っている。20キロ圏内くらいの用事なら、車でなく、その自転車に乗って出かけることも多い。今のバイト先も20キロ強の場所にあるから、週に一回くらい自転車通勤の日をもうけている。(冬の間はちっと自分に負けていたが^_^;)
つまり、自転車大好き野郎なのだ。
だけど、それを旅に結びつけて考えていなかった。何となく、「自転車で旅するなら寝泊まりはテント」という頑固な概念があったのだ。
自転車=人力の旅=テント以外は軟弱! みたいな。実際、過去に何度か自転車(現在乗っているのとはべつの)で旅に出たこともあるが、すべてテント泊での旅だった。
だが今現在、ぼくはテントを持っていない(ぶっ壊れた)。だから今愛用している自転車を旅の道具ととらえていなかった。
だが考えてみれば、その考えはひじょうにナンセンスだ。ぼくの嫌いな考え方「くだらないこだわり」だ。山に登るのだって山小屋を利用しているのだから、自転車の旅だって、宿を利用したっていいじゃないか。
そうだよ、旅ってのは、自由にやりゃいいんだ。
というわけで、自転車で旅に出ることにした。
行き先はすぐに決まった。
勝浦だ。
ぼくの自宅は千葉市にあり、そこは内房の海のすぐそばだ。勝浦は同じ千葉県の海でも外房にあり、したがって自転車でいくには房総半島を横断することになる。房総丘陵を越えて勝浦の海へ! これはどう考えても絶妙なサイクリングコースだ。いかない手はない。
走る距離も、80キロ前後と手頃だ。
宿泊の場所も、ネット検索ですぐに決まった。黒鼻荘だ。素泊まり3150円の安さと、目の前が海というロケーションが決め手となった。
旅の準備も簡単にできた。レインウェアと着替え、洗面道具、筆記具、文庫本。これでじゅうぶんだ。食い物や飲み物は、道中どこかの店で買えばいいし、何だったら食堂にでもラーメン屋にでも好きなとこに入って、そこで食事すればいい。山登りとちがって、行動食をあらかじめ準備しないでいいのは気楽だった。また、列車やバスでどことそこに出かける旅ではないから、時間を気にする必要がない。これもよかった。
うきうきしながら準備をすませ、翌日からの旅に備えて早めに寝た。
で、2月20日の日曜、朝の5時半に自宅を発った。一泊二日の「房総半島横断自転車の旅」のはじまりだ。
結論をいおう。
よかった。
すげえ、おもしろい旅だった。
何がいいって、ものすごく自由だったことだ。
それでいて、人力の移動だから適度にきつく、達成感もあった。
房総の山(丘陵)の風景も素朴な田舎でよかったし、勝浦の海も町もよかった。
宿泊した黒鼻荘もよかった。主人であるおじさん(50代くらい)もいい人だったし、その母君も、ぼく好みのかわいいおばあちゃんだった。
またいこうと思う。
この黒鼻荘を常宿にして、できれば月に一度、少なくとも3カ月に一度、こうして手軽な旅をしよう。春夏秋冬。同じコースを旅しても、季節がちがえば、それぞれの印象がある。
房総半島自転車の旅。
新たな楽しみが増えた。
人生がまた、広がった。
ホームへ
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
応援のクリックをしていただけると、励みになります。
↓

で、前からその連休はどこかへいこうと計画を立てていた。→2/16「旅行の計画」
さて、その行き先だが、あそこにしようか、あっちにしようかと、あれこれ考えた結果、宮城県の気仙沼、伊勢志摩、広島の三つが最終候補地となった。
さあ、どこにする?
どこにいくにしても、自由気ままな旅なのだから、楽しくなるのはまちがいなかった。まあ、どこでもいいや、と気楽にかまえていた……
……ら、
いつのまにか連休の前日になっていた。
ヤベエ、行き先 決めねえと……
あせり出したら、何だかめんどうになってきた。どこにいくにしても、列車の時刻だとか運賃だとかを調べなくてはならないし、宿だって決めなきゃならない。そういうのを手配する手間も旅の楽しみの一つではあるが、何となく今回はおっくうだった。
試しに自宅の最寄り駅から、気仙沼までの一番早い列車の時刻を調べてみた。
5:41発の列車に乗って東京に出て、6:56発の新幹線「はやて13号」で仙台へ。そこからJRの快速に乗りかえ、10:53に気仙沼に到着する。
運賃は12,000円。
けっこうするなあ……というのが実感だった。
片道12,000円×2で24,000円。それに宿代や食費などを足すと、軽く30,000円は超える。気仙沼でこの料金だ。伊勢志摩や広島はもっとかかるだろう。
だったら鈍行でいくか。
それでも運賃は8,880円かかる。しかも到着時間が夕方5時25分だ。
何だか急に弱気になった。旅費の件もそうだが、遠方への旅となると、2泊はしないとのんびりできない。かといって、3連休のすべてを旅行に費やすのも、ちょっとなあ…… 次の日、仕事だし……
結局いつものように山にするか。奥多摩に、避難小屋泊まりの一泊二日の山行。
いや、待てよ……
そうだ!
チャリだっ!
チャリンコで旅しよう!
ぼくは安い街乗りのサイクリング車(ぱっと見マウンテンバイクっぽいが、よく見るとちがう、ってやつ)を持っている。20キロ圏内くらいの用事なら、車でなく、その自転車に乗って出かけることも多い。今のバイト先も20キロ強の場所にあるから、週に一回くらい自転車通勤の日をもうけている。(冬の間はちっと自分に負けていたが^_^;)
つまり、自転車大好き野郎なのだ。
だけど、それを旅に結びつけて考えていなかった。何となく、「自転車で旅するなら寝泊まりはテント」という頑固な概念があったのだ。
自転車=人力の旅=テント以外は軟弱! みたいな。実際、過去に何度か自転車(現在乗っているのとはべつの)で旅に出たこともあるが、すべてテント泊での旅だった。
だが今現在、ぼくはテントを持っていない(ぶっ壊れた)。だから今愛用している自転車を旅の道具ととらえていなかった。
だが考えてみれば、その考えはひじょうにナンセンスだ。ぼくの嫌いな考え方「くだらないこだわり」だ。山に登るのだって山小屋を利用しているのだから、自転車の旅だって、宿を利用したっていいじゃないか。
そうだよ、旅ってのは、自由にやりゃいいんだ。
というわけで、自転車で旅に出ることにした。
行き先はすぐに決まった。
勝浦だ。
ぼくの自宅は千葉市にあり、そこは内房の海のすぐそばだ。勝浦は同じ千葉県の海でも外房にあり、したがって自転車でいくには房総半島を横断することになる。房総丘陵を越えて勝浦の海へ! これはどう考えても絶妙なサイクリングコースだ。いかない手はない。
走る距離も、80キロ前後と手頃だ。
宿泊の場所も、ネット検索ですぐに決まった。黒鼻荘だ。素泊まり3150円の安さと、目の前が海というロケーションが決め手となった。
旅の準備も簡単にできた。レインウェアと着替え、洗面道具、筆記具、文庫本。これでじゅうぶんだ。食い物や飲み物は、道中どこかの店で買えばいいし、何だったら食堂にでもラーメン屋にでも好きなとこに入って、そこで食事すればいい。山登りとちがって、行動食をあらかじめ準備しないでいいのは気楽だった。また、列車やバスでどことそこに出かける旅ではないから、時間を気にする必要がない。これもよかった。
うきうきしながら準備をすませ、翌日からの旅に備えて早めに寝た。
で、2月20日の日曜、朝の5時半に自宅を発った。一泊二日の「房総半島横断自転車の旅」のはじまりだ。
結論をいおう。
よかった。
すげえ、おもしろい旅だった。
何がいいって、ものすごく自由だったことだ。
それでいて、人力の移動だから適度にきつく、達成感もあった。
房総の山(丘陵)の風景も素朴な田舎でよかったし、勝浦の海も町もよかった。
宿泊した黒鼻荘もよかった。主人であるおじさん(50代くらい)もいい人だったし、その母君も、ぼく好みのかわいいおばあちゃんだった。
またいこうと思う。
この黒鼻荘を常宿にして、できれば月に一度、少なくとも3カ月に一度、こうして手軽な旅をしよう。春夏秋冬。同じコースを旅しても、季節がちがえば、それぞれの印象がある。
房総半島自転車の旅。
新たな楽しみが増えた。
人生がまた、広がった。
ホームへ
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
応援のクリックをしていただけると、励みになります。
↓

スポンサーサイト