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魂の落書き 〜おでんまちのひ 店主の日記〜

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シボレーの自転車②

こんにちは。「道下森の道具箱」の時間がやってきましたよ~。

ではさっそくいってみよう。本日紹介する道具は、

これ。

201204121409001.jpg

シボレーの自転車 だ。

シボレーって……? そう、あのアメリカの車メーカー、シボレー(Chevrolet)が出してる自転車だ。といっても、そんなに高くはない。それに性能も、ママチャリに毛が生えた程度だ。やっぱりモチはモチ屋で、自転車メーカーが生産する自転車にはかなわない。

それでもすごく気に入っている。どれだけ気に入っているかは、この過去記事を読んでみてほしい。

2011.4.12「シボレーの自転車」

そう、じつはこの自転車、すでに「道下森の道具箱」で紹介済みなのだ。ただ最近、自転車通勤をはじめて(参照→2012.4.11「自転車通勤をはじめました」)、それにちなんでちょっとした出来事があったので、そのことを書いておきたいと思ったのだ。

さて、前記したとおり、自転車通勤をはじめたわけだが、ちょっとブレーキの利きがわるいのが気になっていたので直してもらうことにした。近所に買い物にいく程度なら問題ないのだが、往復44キロの道のりを毎日走るとなると、やはり完璧な状態にしておきたい。

で、今週の月曜、仕事帰りに、この自転車を購入した、千葉市の某町の〇×サイクルに出向いた。

20代後半と思われる男の店員が応対してくれた。

ぼく「あの……、自転車の修理をお願いしたいんですけど」
店員「はい。ええっと、自転車は? ああ、これですね」
ぼく「ブレーキなんですけど」
店員「ああ……、かなりきてますね」
ぼく「そうですか」
店員「ううん、これ、油をさして、ねじをしめて、とりあえずブレーキが利くようにすることはできます」
ぼく「はあ」
店員「……」
ぼく「……?」
店員「……」
ぼく「……で?」
店員「うん、だけどそれだと100パーセント安全とはいいかねるんですよね」
ぼく「そうですか」
店員「……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「……?」
店員「……」
ぼく「で? つまり部品ごと交換した方がいいってことですか?」
店員「うん、まあそうなんですけど……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「……?」
店員「……」
ぼく「どこを交換するんですか?」
店員「うん、そうですねえ、ワイヤーと〇△(聞き取れず)と、パッドもかなり硬化してますからねえ……」
ぼく「全部交換した方がいいんですか?」
店員「はい。まあ、そうなんですけどね。ただそうなるとけっこういい金額いっちゃうんですよねえ……」
ぼく「いくらくらいですか?」
店員「そうですね。ワイヤーと〇△とパッドもかなりいっちゃってますからねえ……」
ぼく「あの……、いくら?」
店員「1万は超えますね。1万5千円くらいいくかも」
ぼく「だけどその方がいいんなら、交換してください」
店員「ううん。そうなんですけどね……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「……?」
店員「……」
ぼく「……?」
店員「ただ、ブレーキだけじゃなくて、チェーンもね、けっこういっちゃってるんですよね」
ぼく「はあ。そうですか」
店員「……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「直した方がいいなら、そっちも直してください」
店員「ええ。だけど、全部直しても、たとえばスポークなんかもいかれてますし、この辺もかなりサビついてますしねえ……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「……」
店員「……」
ぼく「あの、それで?」
店員「ですから、全部直すとなると、けっこういい金額いっちゃうんですよね。しかも直しても、たぶん、またどこか壊れるかもしれませんし……」
ぼく「それで?」
店員「まあ、きりがないっていうか……」
ぼく「それはあれですか? 買いかえた方がいい、ってわけですか?」
店員「まあ、長い目で見たら、そっちの方が得ですよね。安上がりっていうか」
ぼく「だけど、直せばまだ乗れますよね?」
店員「ううん。だけど、どの道買いかえるなら、いいタイミングじゃないですかね。だってこれ全部直したら、けっこういっちゃいますよ。だったら買いかえちゃった方が……」
ぼく「はあ……」
店員「ちなみに、もし買いかえるなら、これと同じタイプの自転車はこれですね」

そういって店員は、ずらりと並ぶ新車の中から、一台の自転車に手をかけた。ジャイアントのクロスバイクで、4万7千円と札が貼ってある。

店員「これはちゃんとした自転車のメーカーのものですからね」
ぼく「あの……、とりあえず出直します」
店員「そうですか。まあ、考えといてください」

ぼくは店を辞した。



こんなふうに、すぐに買いかえをすすめる店を、ぼくは信用しない。

たしかにあの若い店員がいうように、修理代と新車の価格を比較して考えれば、買いかえた方が「お得」なのはよくわかる。

だけど、ぼくはその考え方は嫌いだ。

よく電気製品などの宣伝文句で、「これは省エネ製品だから、電気代のことを考えたら買いかえた方が特だ」みたいなものがある。これからはエコの時代だから、電気代のかからない製品に買いかえるべきだ、と。

だけど、それって「エコ」だろうか?

新しい製品ができたら、まだ使えるにもかかわらず買いかえるのって、はたしてエコなのだろうか?

ちがうだろう!

一つの道具を、とことん使い古すのが、真のエコではないのか!

道具ってのは、使えなくなるまでとことん使うものだ。いや、壊れて使えなくなっても、修理できるのなら、直して使うべきなのだ。



〇×サイクルを辞した後、ぼくはべつの自転車屋に向かった。

すぐ近くに、パーツの交換と中古自転車の販売をおこなう店があった。

「修理をお願いしたいんですが」
「自転車を見せてもらえますか。あ、店の中に入れちゃってください」

いかにも自転車が好きだという感じの若者が店番をしていて、ぼくの自転車を見るなり、すぐに修理をはじめてくれた。

前後のブレーキのワイヤー交換と、チェーンの交換、修理代は4千2百円。

「これでいい感じに乗れると思うんですけど」

店員はそういいつつ、なおもしつこくブレーキの利き具合をチェックした。

「はい。お待たせしました」
「ありがとうございます」

ぼくはいい気分で店を出た。

そして、自転車に乗った。

おおおっ!

完璧だ!

ブレーキもしっかり利くし、それにチェーンをかえたから、走りがなめらかだ。

よみがえったこの自転車で、ぼくはこの先しばらくチャリ通をつづける。

古い自転車だから、またどこかがいかれることもあるだろう。だがそのときは、安易に買いかえたりせず、パーツを交換して、長く乗ろうと思う。

道具には命があるのだから。その命ある「道下森の道具箱」の道具たちを、簡単に捨てるなんてこは、ぼくにはできない。

201204070503000.jpg

写真は、出勤前の愛車。あたりはまだ薄暗い。



今週の「道下森の道具箱」いかがでしたか?
道下森の道具箱で、過去に紹介した道具たちも、ぜひご覧ください。


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竹岡式ラーメン
マーチン バックパッカー
元祖森名物いかめし味コーンスナック
ジャポニカ学習帳
ドイター フューチュラ28
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サッポロ 麦とホップ
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アサヒ スタウト
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フリーザーバッグ
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ツクダオリジナル オセロゲーム
シボレーの自転車
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サクラクレパス クーピーペンシル(後編)
RYU-RYU ポケットカレンダー
おやつカンパニー ベビースターラーメン
T-fal 圧力鍋(ティファール オーセンティック ステンレス製 両手圧力鍋 10L IH対応)
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オースティン・ニコルス ワイルドターキー
道下ノート「用字用語集」
昭文社 復興支援地図
昭文社 ツーリングマップル
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花鳥文字(台湾みやげ)
キリン クラシックラガー
キリン 秋味
ジャック・ダニエル
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講談社 類語大辞典
諸橋酒造 越乃景虎本醸造
サッポロビール 麦とホップ<黒>
クマよけスプレー(カウンターアソールト)
日立のコタツ
寿萬亀 純米吟醸本生原酒 亀田酒造
日清カップヌードル
RYU-RYU 2012年ポケットカレンダー (壁掛け)
プーマ ボストンバッグ
奥の松 吟醸/あだたら吟醸 奥の松酒造
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