男の作法 池波正太郎
世の中がどんなにくさりきってしまっても、本屋にいけば最高の友達に出逢えます。
こんばんは。今週も「道下森の本棚」の時間がやってきました。
さて、今日はちょっと古い本を紹介する。
これ。

「男の作法」池波正太郎 だ。
この本を読もうと思ったのは、先週、紹介した、マガジンハウス発行の雑誌「BRUTUS」で紹介されていたからだ。
で、「鬼平犯科帳」も「剣客商売」も読んだことがないが、池波正太郎が語る「男の作法」を読んでみようと思ったのだ。
さて、この本は1981年に刊行された。
今から30年前、パソコンも携帯電話もない時代だ。
そんな時代背景での「男の作法」なのだが、今の時代を生きるうえでも、じゅうぶんに価値ある内容だった。
では、恒例の目次紹介といこう。(これ、かったるいんだけどなあ)
鮨屋へ行ったときはシャリだなんて言わないで普通に「ゴハン」と言えばいいんですよ。 ……11
勘定/15 トロ/18 顔/20 人事/23 目/26 組織/28 勝負/31 休日/33 旅行/35 おみやげ/38 新婚旅行/40 結婚/42 靴/45
そばを食べるときに、食べにくかったら、まず真ん中から取っていけばいい。そうすればうまくどんどん取れるんだよ。 ……49
うどん/54 ズボン/56 ネクタイ/58 スーツ/60 和服/62 羽織/63 帯/65 眼鏡/69 本/72 メモ/74 日記/75 浮気/77 慰謝料/79
てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ ……83
贈り物/88 万年筆/91 年賀状/93 麻雀/95 カレンダー/97 クセ/100 約束/102 理想/105 赤ん坊/107 留守番/110 姑/114 週刊誌/116
たまにはうんといい肉でぜいたくなことをやってみないと、本当のすきやきのおいしさとか、肉のうま味というのが味わえない。……121
食卓/125 母親/129 小遣い/132 チップ/135 退職金/139 電話/142 列車/145 心遣い/148
おこうこぐらいで酒飲んでね、焼き上がりをゆっくりと待つのがうまいわけですよ、うなぎが。……151
つま楊枝/154 店構え/156 引き戸/158 日本間/160 マンション/163 一戸建て/165 家具/167 風呂/170 香奠/172
コップに三分の一くらい注いで、飲んじゃ入れ、飲んじゃ入れして飲むのが、ビールの本当にうまい飲み方なんですよ。……175
酒/180 バー/183 バーテン/185 本屋/187 病気/190 体操/193 鍼/196 寿命/199 運命/201 死/203 生/205 占い/208 楽しみ/211 月給袋/215 女/218 運/220
いかがだろうか。
目次を見るだけで、池波氏がいかに紳士であるか、想像できるだろう。
一つひとつの内容についてははぶくが、男として考えなくちゃならないことが、すべてのページにつまっている。
とくに102ページの「約束」には、携帯電話が普及した今、人々が忘れてしまった待ち合わせに対する「作法」が書かれている。このページだけは、立ち読みでいいから(出版社の皆さま、ごめんなさい)ぜひとも一読してほしい。
もちろん、できればこの本を購入するなり図書館で借りるなりして、すべてのページを読んでほしい。古い本だが、時代がちがうからこそ、物事の本質が浮き彫りになるってこともあるはずだ。
72の項目のうち、一つでも二つでも感銘できるものがあれば、読んだ価値があったといえるではないか。
とはいえ、ぼくが思うに、重要なのは一つひとつの内容ではない。正直いうと、いくつかぼくの考えとどうしても合わない項目もあった。だがそんなとはどうだっていい。重要なのは、池波氏が、ありとあらゆることに対して、独自の「作法」をわきまえていることだ。これはすごいことだ。自分自身に一本の筋がとおっている、あるいはルールを持っている、そういうことなのだから。
てんぷらの食べ方一つをとっても作法がある。贈り物に関しても、チップのわたし方についても、バーやバーテンに対しても、きちんとしたルールを持っているのだ。
だからおそらく池波氏は、どんなことがあっても決してぶれないだろう。
男とは、そうあるべきだ。
気分によって行動の指針がぶれるようでは駄目なのだ。いかなるときも、自分なりの「作法」あるいは「ルール」にのっとって行動する。作法やルールがあれば、どんな状況にあっても決してぶれない。
内容うんぬんより、自分なりの作法やルールを持つことこそが「男の作法」なのだと思う。
ぼくも男として、自分なりの「作法」を確立したい。
だからこれからも定期的に「男の作法」関連の本を読みまくるつもりだ。いろんな人が書いた本をとにかく頭の中に(心の中に)ぶちこみ、ぐつぐつとごった煮にして、自分なりの「作法」を作り上げたい。
その第一歩として、池波正太郎の「男の作法」は、最高の指南書だった。
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これ。
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「男の作法」池波正太郎 だ。
この本を読もうと思ったのは、先週、紹介した、マガジンハウス発行の雑誌「BRUTUS」で紹介されていたからだ。
で、「鬼平犯科帳」も「剣客商売」も読んだことがないが、池波正太郎が語る「男の作法」を読んでみようと思ったのだ。
さて、この本は1981年に刊行された。
今から30年前、パソコンも携帯電話もない時代だ。
そんな時代背景での「男の作法」なのだが、今の時代を生きるうえでも、じゅうぶんに価値ある内容だった。
では、恒例の目次紹介といこう。(これ、かったるいんだけどなあ)
鮨屋へ行ったときはシャリだなんて言わないで普通に「ゴハン」と言えばいいんですよ。 ……11
勘定/15 トロ/18 顔/20 人事/23 目/26 組織/28 勝負/31 休日/33 旅行/35 おみやげ/38 新婚旅行/40 結婚/42 靴/45
そばを食べるときに、食べにくかったら、まず真ん中から取っていけばいい。そうすればうまくどんどん取れるんだよ。 ……49
うどん/54 ズボン/56 ネクタイ/58 スーツ/60 和服/62 羽織/63 帯/65 眼鏡/69 本/72 メモ/74 日記/75 浮気/77 慰謝料/79
てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ ……83
贈り物/88 万年筆/91 年賀状/93 麻雀/95 カレンダー/97 クセ/100 約束/102 理想/105 赤ん坊/107 留守番/110 姑/114 週刊誌/116
たまにはうんといい肉でぜいたくなことをやってみないと、本当のすきやきのおいしさとか、肉のうま味というのが味わえない。……121
食卓/125 母親/129 小遣い/132 チップ/135 退職金/139 電話/142 列車/145 心遣い/148
おこうこぐらいで酒飲んでね、焼き上がりをゆっくりと待つのがうまいわけですよ、うなぎが。……151
つま楊枝/154 店構え/156 引き戸/158 日本間/160 マンション/163 一戸建て/165 家具/167 風呂/170 香奠/172
コップに三分の一くらい注いで、飲んじゃ入れ、飲んじゃ入れして飲むのが、ビールの本当にうまい飲み方なんですよ。……175
酒/180 バー/183 バーテン/185 本屋/187 病気/190 体操/193 鍼/196 寿命/199 運命/201 死/203 生/205 占い/208 楽しみ/211 月給袋/215 女/218 運/220
いかがだろうか。
目次を見るだけで、池波氏がいかに紳士であるか、想像できるだろう。
一つひとつの内容についてははぶくが、男として考えなくちゃならないことが、すべてのページにつまっている。
とくに102ページの「約束」には、携帯電話が普及した今、人々が忘れてしまった待ち合わせに対する「作法」が書かれている。このページだけは、立ち読みでいいから(出版社の皆さま、ごめんなさい)ぜひとも一読してほしい。
もちろん、できればこの本を購入するなり図書館で借りるなりして、すべてのページを読んでほしい。古い本だが、時代がちがうからこそ、物事の本質が浮き彫りになるってこともあるはずだ。
72の項目のうち、一つでも二つでも感銘できるものがあれば、読んだ価値があったといえるではないか。
とはいえ、ぼくが思うに、重要なのは一つひとつの内容ではない。正直いうと、いくつかぼくの考えとどうしても合わない項目もあった。だがそんなとはどうだっていい。重要なのは、池波氏が、ありとあらゆることに対して、独自の「作法」をわきまえていることだ。これはすごいことだ。自分自身に一本の筋がとおっている、あるいはルールを持っている、そういうことなのだから。
てんぷらの食べ方一つをとっても作法がある。贈り物に関しても、チップのわたし方についても、バーやバーテンに対しても、きちんとしたルールを持っているのだ。
だからおそらく池波氏は、どんなことがあっても決してぶれないだろう。
男とは、そうあるべきだ。
気分によって行動の指針がぶれるようでは駄目なのだ。いかなるときも、自分なりの「作法」あるいは「ルール」にのっとって行動する。作法やルールがあれば、どんな状況にあっても決してぶれない。
内容うんぬんより、自分なりの作法やルールを持つことこそが「男の作法」なのだと思う。
ぼくも男として、自分なりの「作法」を確立したい。
だからこれからも定期的に「男の作法」関連の本を読みまくるつもりだ。いろんな人が書いた本をとにかく頭の中に(心の中に)ぶちこみ、ぐつぐつとごった煮にして、自分なりの「作法」を作り上げたい。
その第一歩として、池波正太郎の「男の作法」は、最高の指南書だった。
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