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魂の落書き 〜おでんまちのひ 店主の日記〜

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奇跡は路上に落ちている 軌保博光

世の中がどんなにくさりきってしまっても、本屋にいけば最高の友達に出逢えます。

こんにちは。ひさかたぶりの「道下森の本棚」です^_^;

前置きはいいや。さっそくいってみよう。今日紹介する本。

これ。

奇跡は路上に落ちている

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軌保博光著/「奇跡は路上に落ちている」だ。

軌保博光さんは、元吉本興業所属のお笑い芸人だった人だ。当時は山崎邦正とコンビを組んでいた。そこそこ活躍していたのだが、映画製作の夢を果たすべく吉本をやめ、TEAM-Bを結成した。

この本は、映画制作の資金をつくるべく路上に座って言葉を売ったときの手記だ。



ところで、

ぼくが軌保博光(現てんつくマン)のことを知ったのは、今から10年以上前のことだ。

正確な年は忘れたが、ある年の正月に実家に帰ると、母に一枚の色紙を見せられた。そこには何ともいえないあったかい言葉が書いてあった。うれしそうに語る母によると、何でも路上に座って言葉を売っている人が、母の会社に講演にきて、1人1人に言葉を書いてくれたらしい。わりと有名な人なのだ、と母は何度も口にした。

「へえ、いいじゃん」と感想をのべつつ、心の中で、こんなの俺でもできるぜ、と思った。ぼくも昔からこういう詩のような言葉を書くのが好きで、実際、友人の記念日などに色紙に言葉を書いて贈っていたのだ。福祉施設や学校、NPO団体などに贈ったこともあり、けっこう喜ばれていた。ただ路上に座って「言葉を売る」という発想はなく、そんな活動で有名になったというこの軌保博光という人に、ちょっと嫉妬を感じた。当時のぼくは、建築現場で荷揚げのアルバイトをしつつ、小説家として一旗揚げてやろうと、必死にあがいていたのだ。その足がかりとして詩人になるのも、1つの手だ。

だからといって、自分も路上に座ろうとは思わなかった。そんな勇気はなかったし、それに人のまねはいやだった。あくまで自分は正攻法で有名になってやると思っていた。



それから十余年が経った。

その間に父が亡くなり、それを理由に実家に戻り、今は老いた母とともに暮らしている。あの頃抱いていた夢も、今はもう消えた。いや、完全に消えてはいないが、正直あの頃のような情熱は、ぼくの内部からわきあがってはこない。

そんなとき、図書館でこの本が目にとまったのだ。去年の秋ごろのことだ。

「軌跡は路上に落ちている」

著者を見ると、軌保博光とある。何だろう? 何だっけ? 何か記憶にある名前だぞ……

そうだ、と思い出したときには、もうこの本を手に受付に向かっていた。

……で、読んだ。

本には、著者の苦労や感動の数々が語られていた。今でこそ「路上のカリスマ」と呼ばれるかれも、はじめは散々だったようだ。それでも勇気を出して行動し、ちょっとずつ、ちょっとずつ、人々の共感を得ていった。そんな様子が、リアルに語られている。

これかもしれない……

読み終えると、ぼくの内部から、何か熱いものがわきあがっているのを感じた。これはもしかしたら、長い間忘れていた、情熱とやらではないだろうか。

やってみようか……

そう思い立ったものの、すぐには動けなかった。とりあえずこのブログで、「魂の落書き」をはじめるだけにとどめた。まだちょっと「路上」というものに対し、勇気が出なかったのだ。路上で物を売るのはいけないこと、という概念もぬぐいされなかった。

それでも胸のうちで、自分の「落書き」を外に出て売りたい、という思いがずっとあった。路上には抵抗があるけど、それでも自分をためしてみたい。ブログではどうしても読者が少ないだろうと考えてしまい、つい、小出しにしてしまうのだ。

だからこれまで毎週日曜の「魂の落書き」にアップした落書きは、じつはどれも自信作ではなかった。自信作はすべてブログに公開せず、部屋で眠らせていた。

この眠っている「落書き」たちを、世に出したい……

その思いが頂点に達しつつあったとき、ふとひらめくものがあった。

フリーマーケットはどうだ……

フリマなら、ちゃんと出店料をはらって路上に座るのだから、わるいことではない。

よし、決めた。フリマだ。ぼくはすぐに開催情報を集めた。すると、千葉市街で毎月おこなわれている「いい街ちばフリーマーケット」というのがあると知った。そこに連絡し、3月27日の出店を決めた。

その後、東日本で大震災があり、売り上げを義援金にすると路線変更したが、とにかくやった。

……で、結果は先日書いたとおりだ。



フリーマーケットを終え、ぼくはこの「奇跡は路上に落ちている」を再読してみた。はじめて読んだときには想像するしかなかった著者の感情が、今は強く共感できた。路上ではなく、フリーマーケットというゆるい場とはいえ、実際に経験するのとしないのとでは、やっぱりちがう。大事なのは経験だ。そしてその経験を自分のものにするためには、勇気が必要なのだ。そのことが、この「奇跡は路上に落ちている」には書かれている。

そう。この「奇跡は路上に落ちている」は、勇気をうたった本なのだ。

本の終わりの方で、著者の軌保博光はこう語っている。


  どんな分野のことだって、最初は誰かの真似から始まるのではないだろうか。
 「大切なのは一瞬の勇気」
  真似と言われても、やりたければやればいい。言われたことに耐えて、やり続けていけるかどうかだ……



まねでいいのだ。大事なのは行動だと思う。

若い頃、ぼくは人のまねをわるいことと思い、行動できなかった。軌保博光の活躍をうらやみながらも、かれと同じことはしたくないと思ってしまったのだ。

あの頃、そんなカッコつけより行動力が勝っていたら、今とちがう人生を歩めていたのかもしれない。だけどそれはいってもしょうがないことだ。重要なのは、今だ。今、行動できるか。そのための勇気を持てるかどうか、なのだ。

今回、ぼくは勇気を持った。はたからみればほんのちっぽけな勇気だが、それでも行動できた。行動すれば、少なくとも可能性が生まれる。今まではゼロだったものが、ゼロでなくなるのだ。

行動する勇気を持てずにいるすべての夢追い人に、この「奇跡は路上に落ちている」をすすめたい。

勇気のたいせつさが、行動することのすばらしさが、わかる本だ。


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