自分の道を歩く
何年かぶりに、この古いブログを開いている。
読み返すと不思議な気分になる。まだ未熟な、もちろん今だってまだまだ未熟だけれど、それよりさらに数段未熟な自分がにいる。ここで、この古いブログの中で、確実に生きている。生きて、馬鹿みたいに叫んでいる。
これを書きはじめた頃のぼくは、人生のどん底にいた。夢にやぶれ、真っ当な仕事に就いたもののその仕事にも挫折し、先が見えない不安と戦っていた。そこから立ち上がり、どうにか人生を取り戻そうと、悪戦苦闘していた。その軌跡が、この古いブログにつづられているのだ。
たとえば2012年8月、こんな記事を書いている。→あの頃ぼくらは夢の奴隷だった
そう、この記事にあるように、あの夏、ぼくは自分の店を持とうと決めた。経験も貯金もない、ゼロからのスタートだった。
あの夏から10年、ぼくは自分の店を持った。おでん屋だ。千葉県のとある下町に根づいて7年、小さい店だが、まあまあ繁盛している。
もちろんつらいこともある。体力的にもきつい日々だ。少しでも気を抜けば客はすぐに離れていくし、そうでなくても景気や天候にも左右される、そんな厳しい世界だ。今日がよくても明日も大丈夫だという保証はない。先が見えないのは、あの頃と同じなのだ。
だけどあの頃とちがって、今のぼくには道がある。
つらくてもきつくても、この店をつづけていくという道があるのだ。それがこの10年で手に入れた一番の収穫だ。
正直なところ、店の現状は厳しい。パンデミックがはじまる前はほとんど毎日満席になっていたのに、今はその状況にはほど遠い。閑古鳥が鳴く日も珍しくない。
それでもぼくには道がある。
だから迷わない。下を向いている時間はないのだ。ただただこの道を歩いていく。前を見て、一歩一歩進んでいく。
大丈夫、道はあってる……
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